第5章 苦痛な日々(R18)
武本君って確か生徒会の一員だ...
そんな彼が誰かに言ったら絶対誤魔化せないっ!
一瞬にして全身に汗が滲んだ
「阿部先生が様子見てこいって言うからさ、保健室行ったけど”恵たち”居ないんだもんな」
恵たち!?
そうだよね...
雨宮君が私を保健室に連れてってくれたんだから、バレてるに決まってる...
「あゆ」
少しの沈黙の後、雨宮君は私の名前を呼んでこっちを向いた
「...な、なに?」
「戻るぞ」
無愛想にそう言うと武本君の横を通り過ぎて教室を出て行ってしまう
私はただ呆然と雨宮君が出て行く様子を見ていた
「やべぇ、怒らせちゃったかなぁ」
肩を竦めた武本君を見ると思いきり目が合った
(すごく...見られてる...)
何も言わずにジッと見つめてくる武本君の視線に、ただただ気まずくて思わず目を逸らしてしまった
そこでふと、ある疑問が浮かぶ