第4章 玩具
ドクン...
彼の言葉で昨日の事がフラッシュバックする
雨宮君の声、体温、指、舌......
急に体が火照ったように熱くなる
鼓動が速くなって、口の中がカラカラになってきた
騒ぎだした鼓動に唇を噛んで目の前まで来た彼を見上げると
目を細めて微笑んでいた
「昨日の事、無かった事にさせるかよ」
そう囁かれた言葉に眩暈がする
「言っただろ。二度と俺の事忘れられないように刻み込んでやるって...」
お互いの顔の距離はわずか10cm
頬に手を添えられて...見つめられながら言葉とは裏腹に甘く囁かれた
「...っ、いや!もうどいてよっ!!」
耐えられず離れようと彼の胸を力いっぱい押す...が
「あと、これも言ったっけ...」
私の手は掴みあげられ簡単に壁に押し付けられた
「お前に拒否権は無いから」
目の前に携帯が現れて思わず言葉を失った...
「......っ!?」
映っていたのは服がはだけている私の姿