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恋愛玩具

第1章 プロローグ



気付けば時計の針は7時前を指していた
漫画に夢中になりすぎて1時間ほど読んでしまったらしい...

ふと席を立つと窓の近くへと寄って西日が差すグラウンドへと目を向けた

季節は6月、もうすぐ夏休みがくる

3年生が抜けた部活は、2年生が一生懸命頑張っている
まだ3年生がいる部活は夏の大会に向けて頑張っていた

(みんな、遅くまで頑張ってるなぁ...)

部活の様子をしばらく見た後、窓を閉めようと手をかけた時
部活終わりなのか仲良く帰るカップルが目に入った

「......」

手を繋いで
お互い笑顔を向け合って...

(どんな事を話してるんだろう...?)

今さっき読んでいた漫画をふと思い出す
2人の男性を好きになった女性の物語...

2人の人を好きになってしまうのも辛いと思うけど
私からしたら、好きな人がいることは幸せなことだと思う...

正直私は”好き”という感情がよく分からない...
格好いい人は、確かに憧れたりするけど...何か違う

いつも考えるけど、”好き”っていう感情だけはよく分からなかった
”恋”って...一体どんな感じなんだろう......


軽くため息をついて窓を閉めると
後ろからカタン...と音がした

「...!」

驚いて振り返る先には、見た事のある男子が資料のような物をたくさん抱えて立っていた


(この人...誰だっけ?)

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