第14章 崩れゆく嘘[中]
「ふふっ...。梨奈って、本当にバカね」
「...璃央ちゃん?」
「私が、梨奈をイジメるように指示したのよ」
微笑む私の言葉に梨奈が目を見開き固まった
「梨奈。私ね...あなたに消えて欲しいの」
愕然としている梨奈へゆっくりと近づく
梨奈の瞳には涙が溜まっていた
「梨奈の事、ずっと嫌いだったんだから」
大好きな私に裏切られた時
梨奈は今までで一番の絶望を味わうはず
もっと傷ついてほしい
傷つけたい...
「......」
梨奈の握られた手が震えて頬に涙が零れ落ちた
「これからもっと...傷つけてあげる」
梨奈の頬に落ちた涙を拭いながら私はゆっくりと笑みを浮かべた