第14章 崩れゆく嘘[中]
それから私たちは毎日チビに会いに公園へと通った
最初は小さく体力の無かったチビも、毎日世話をするようになって少しずつ元気になっていった
幼心ながらも、日々成長していくチビを見るのが楽しみだった
そんな毎日が続いたある日、最悪の事態が起こった...
いつもの様にチビに会いに公園へ行くと
チビが入っていた箱は無残にも壊され、周辺には残骸が散らばっていた
「...チビが、いない」
梨奈の呟きに全員の表情が凍りついた
「誰かに...荒らされた...!?」
駿の言葉に血の気が引いていく
チビが入っていた箱の周りに散らばる残骸を掴んだ梨奈は青ざめたまま愕然としていた
「とにかく、チビを探そう!」
聞いた事のない恵の大きな声に、全員が大きく頷く