第14章 崩れゆく嘘[中]
「チビって名前、どうかな?」
何の捻りもない名前だけど...
なんだか、この子猫にピッタリな感じがした
「うんっ、私は好き!この子にピッタリ!」
にっこりと微笑んだ梨奈
梨奈の声に続くように、子猫も「みゃあ」と鳴いた
恵と駿もお互いを見合うと笑顔になった
「ニャン太郎とそんなに変わんないじゃん!」
「全然違う!この子もチビの方がいいって言ってるもん」
「みゃー」
私の言葉に答える様に鳴いたチビの頭を撫でる
「今日から、チビも私たちの仲間入りだね!」
そう言った梨奈の顔は嬉しそうに輝いていた