第14章 崩れゆく嘘[中]
ジョキッ
目を見開くと床に散らばった自分の髪
私の髪を掴む男の子の手には...ハサミが握られていた
「...っ!?」
恐怖で声が出ない
ただ、信じられなくて涙が溢れて止まらなくなった
「なんで泣くんだよ。こんなきもちわるいの、全部切っちゃおーぜ!」
パンッ!
何かを叩いた音が聞こえたと同時に、髪を引っ張られていた手が離された
目を開けると、ムッとした男の子がハサミを持った男の子を睨みつけていた
「なにすんだよ!」
ほんのり赤くなった頬を押さえて、叩かれた男の子は涙目になる
そんなのもお構いなしに助けてくれた男の子は3人の男の子たちを叩きだすと終いには3人共泣き出してしまった
その声を聞きつけて先生が慌てて近寄ってくる