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恋愛玩具

第13章 崩れゆく嘘[上]




執事さんに聞いた通り
私と武本君はパーティーから2日後、学校に来ていた

しかし簡単に上手くいくはずが無かった...
待てど暮らせど、私たちは雨宮君と璃央ちゃんに会えずにいた

必ず来ると期待して生徒会室で待っていた私たちは、窓から西日を見ながら表情を曇らせていた

(もしかして、執事さんに嘘つかれたのかも...)

ふと頭をよぎった考えに血の気が引いていく

明らかに不機嫌な武本君を横目で見て、私は無意識に表情を強張らせていたようだった

「あゆちゃん...、そんな顔しないでよ」

苦笑混じりに呟かれた声に私は武本君へ顔を向けると、彼が眉尻を下げこちらを見ていた

「...ごめんね、武本君。今日何も出来なかった...」

いたたまれなくて、私はたまらず肩を落とし俯く

(雨宮君を説得する貴重な1日だったのに...何も出来ないまま無駄にしてしまった。本当に、申し訳ない...)

「あゆちゃんは...梨奈と似てても、やっぱり違うんだね...」

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