第9章 乱されるココロ
今朝、家に花が届いていた
私宛てのマリーゴールドの大きな花束
花束の中にカードが埋もれていて、送り主はあの霧島璃央という女の子だと分かった
(どうして...私に?)
この前は目が合った瞬間に微笑んできたし...
今回だって...
カードに書かれていた内容はこうだった
『8月12日、我が邸宅にて行うパーティーにご招待いたします。ドレス等は此方で用意し、当日12時に執事が迎えに参ります。来ていただけることを楽しみにしております。 ――霧島璃央』
迎えに来るなんて...絶対に断れない
溜息をついて花瓶に飾られた花を見た
この花を見つけたのはお母さん
寝ていた私を起こして
「綺麗な花ね」とか「男の子から?」とか言いながら興奮気味に花瓶へ移してくれた
花を見つめながら様々な疑問が頭に浮かぶ
なんで、つい最近編入してきたあの子が私の家を知ってるんだろう
話した事もないのに...パーティーにまで呼ばれるなんて...
あの子とはあんまり関わらない方がいいような気がする...
悪いけど、迎えに来たときお断りしよう