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第9章 乱されるココロ
生徒会室から出て葵は恵の表情を思い出していた
いつも冷静な彼が自分に感情をぶつけてくる様子に酷く胸が痛んだ
目を伏せ軽く息をついた時
「葵」
声が聞こえた方へと顔を向けると璃央が立っていた
「明日、恵の家に花を届けてくれる?」
「花...ですか」
璃央の青い瞳が僅かに揺れ光る
「ええ、桔梗の花を...」
桔梗...”変わらぬ愛”
葵は目を細めると僅かに眉を寄せた
璃央様の事は幼い頃からよく知っている
彼女は清らかで天使の様に可愛らしいお方だった
昔は...
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