第3章 煌帝国
そう言って、白瑛さんと同じ様に一礼する白龍さん。
三人揃って一礼するさまは、何というか少し異様な感じだった。
「さて、挨拶も済んだことですし、少し話しましょうか」
白瑛さんは優しげな声音でそう言うと、直ぐ側にあった椅子に座る。
それから、私と白龍さんにも手近な椅子へ座るように促す。
促されるがままに椅子に座ると、それを確認してから白瑛さんは真剣な面差しで話し始めた。
「まず、確認なのですが……瑠花さんはどうして空から落ちたのか分からないんですね?」
白瑛さんの問に記憶を辿りながらここに至るまでの道のりを思い返す。
どうして、空から落ちたのかーーそれは少し思い当たるところもある。
だって、屋上から飛び降りたんだもんね……。
だけど、それをそのまま話した所で理解してもらえるとは思えない。
第一、屋上から落ちた先がこんな見慣れぬ場所だなんて……説明がつかないじゃない。
そこまで考えてから、ゆっくりと口を開き問に答える。
「…………分かり、ません」
そう言い切ると、白瑛さんはまた考えるような素振りを見せる。
が、追及するようなことはなく、代わりにココがどこなのか教えてくれた。