【ハイキュー】 poco a poco (ポコ ア ポコ)
第4章 彼女について
翌日、日向と影山は朝練後に菅原に付き添われて図書室へやってきた。
「ほら、さっさと教科書開く!時間ないんだからな。」
「菅原さん、今日も立花先輩は図書室来ますか?」
「あ、俺もそれ聞きたかった。立花先輩に教えてもらうのすごくわかりやすかったもんな!」
二人は教科書を開きながら昨日教えてもらったところの復習を始めた。
「あー、今日はあいつ休みなんだわ。ていうか、俺じゃ力不足だとでも言いたいのかー?俺だって一応進学クラスだし、ちゃんと3年生なんだけどなー。」
少しふざけ口調いじけてみせた菅原に、二人は慌てる。
「いやいや、そんなことないっす。菅原さん、こことここ教えてください!」
「次、俺にもここ教えてください!」
二人に勉強を教えながら、菅原は顔がにやつくのを抑えるのに必死だった。
(こいつらが、お前が休みで残念がってたって伝えたら、みーは喜ぶだろうな)
それと同時に、昨日澤村からきたメールの内容についても、考える。
(立花のこと、部活のみんなには話しておいたほうが良いんじゃないか。か……。やっぱりそうだよなー。俺がいつも急いで帰るのをみんなが気にしないわけないしな。)
少し頭を悩ませながらも
(でもまあ、いいきっかけかもな。)
二人を見ながら、そう自分に言い聞かせた。