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【ハイキュー】 poco a poco (ポコ ア ポコ)

第3章 追試対策はじまる


「わ。おっどろいたー。なにこの組み合わせ」

3人で勉強し始めてしばらくたったころ、背後から声をかける人物が。

「菅原さん!」

「菅原さん!」

「こうちゃん」

菅原はにっと笑ってみせた。そして、菅原に向かってこうちゃんと呼ぶ彼女に視線が集まる。

「え?菅原さんの、知り合い?ですか?」

「あ、3年だからクラスメイトとか?」

それにしたってこうちゃんなんて呼ぶ人物は部活にもいない。
ただならぬ関係かと疑うのも無理はない。

「そそ。俺たちクラスメイト。で、小学校から同じで家も近所の幼馴染ってところかな」

「3年4組の立花美和です。よろしくねー。昼間二人の名前聞いて驚いたのは、こうちゃんからよく話きいてたから。」

立花はにこやかに自己紹介するも、日向と影山はまだ驚きが覚めない。

「ていうか驚くのはこっちだべ。いつの間に仲良くなってたんだ?」

「うーん、今日の昼休み?それよりこうちゃん、二人を迎えに来たんじゃないの?」

「そうだった!二人の勉強見がてら、連れてこいって大地に頼まれてさ。お前ら、勉強は大丈夫か?」

「はい。立花先輩に教えてもらって、かなり進みました!」

「ほんと、俺たちラッキーだったよなー。もう、一時はどうなることかと」

「よし、じゃあ今日はもう部活行くか!立花先生にお礼言ったか?」

「ありがとうございました!」

「またよかったら教えてください!」

「先生はやめてねー。部活がんばってね」

手を振る立花に背を向けて、日向と影山は勢いよく図書室を飛び出した。

「じゃあ、俺も行くな。悪いけど、終わるまで待ってて。」

「別に一人でも帰れるよ。」

「だーめ。一緒に帰らないと俺が母さんに怒られんの。美和ちゃん一人で帰すなんて!って。まあ待っててくれよ。終わったらメールする。」

「うん。分かった。がんばってね。」

「おう!じゃあな。」

菅原を見送って、立花は改めて自分の勉強に取り掛かった。

(ちょっと楽しかったな。)

自然に顔がゆるむのが自分でもわかった。
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