• テキストサイズ

【ハイキュー】 poco a poco (ポコ ア ポコ)

第9章 小さなきっかけと大きな変化


「もう!ここまで来てなに怖気づいてんですか!」

日向の声に全員の視線が集まる。

「おー、日向影山、勉強終わったか?
出入り口で何してんだ。早く入って来い。」

澤村が二人を呼ぶ。

「それが、聞いてくださいよキャプテン。
立花先輩が俺のスパイク見たいって言うから連れてきたんですけど、なんか緊張するとか意味わからないこと言って入ろうとしないんですよ。」

「違うよ日向君、私そんなこと言ってないよ~。」

弱々しく突っ込む立花が顔をのぞかせる。

その姿に真っ先に反応したのは、菅原だった

「みー!?」

その声に立花は驚いて飛び上がった。

「ごごごごめん!
やっぱり部外者が来るなんてどうかしてるよね。
ごめんなさいほんの出来心で。失礼しました!」

深々と頭を下げて引き返そうとする。

「立花ストップ!」

澤村がそれを大声で止める。有無を言わさない強い口調に、立花が動きを止める。

「な……なんでしょう?」

今にも泣きだしそうな顔で振り返る。

「キャプテン!俺たちが無理矢理つれてきたんです、立花先輩は何も悪くありません!」

影山が澤村に向かって訴える。

「まあ、そのへんはなんとなく想像はつくから大丈夫。
立花、せっかく来たんだし、少し寄って行かないか。嫌なら無理にとは言わないけど。」

立花は何度か口を開いたり閉じたりしてから、ようやく声を出した。

「え、あ、はい。じゃあ、お言葉に甘えて……。お邪魔します。」

そろそろと体育館に足を踏み入れた。

「よし、じゃあそういう訳だから。見学者が一人いるけど普段通りな。練習再開!」

澤村の号令で、部員たちはそれぞれの練習に戻って行く。
/ 46ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp