【ハイキュー】 poco a poco (ポコ ア ポコ)
第9章 小さなきっかけと大きな変化
「いや、いやいやいやダメでしょ。私全くの部外者だし。
行ったら迷惑だよ。ムリムリ。」
「でも部員以外出入り禁止なんて聞いたことないよな?」
日向の問いに、影山も頷く。
「いや、それはほら
、暗黙の了解とか言わずもがなとか阿吽の呼吸とか呼ばれるものなんじゃないかなー。
あ、阿吽の呼吸はちょっと違うかも?」
とにかくダメダメと言い続ける立花の手を、日向はぐいっとつかんだ。
「せっかくなので、これから一緒に行きましょう。
だって俺、立花先輩に勉強できなくてかっこ悪いとこしか見られてねーし。俺のスパイク打つとこ、見てほしい!
な、影山もこのまま追試2科目のイメージだけとかいやだろ?」
「うるせーよ日向。まあ、見たいなら、来ればいいんじゃないすか。」
そう言って、影山は荷物をまとめ始める。
もはや予想外の展開にぽかんとするしかない立花に、日向はにっと笑って見せた。
「ほら、立花先輩も準備してください。行きますよ。」
立花の頭の中はまだ混乱していたが、少しワクワクしていたのも事実だった。
「じゃ、じゃあ少しだけなら……いいかな。」