【ハイキュー】 poco a poco (ポコ ア ポコ)
第8章 前へ
「日向と影山、お前が休みだって聞いてすげー残念がってたぞ」
今夜は立花の母が珍しく早く帰ってきたため、立花の家で夕飯だ。
「そっかー。ちょっと嬉しい。二人とも頑張ってるもんね。追試通ると良いね。」
「みーもさ、あいつらと一緒にいるとき楽しそうだったじゃん。」
それを聞いて立花の母が嬉しそうに口をはさむ。
「あらそうなの?珍しい。」
「楽しかったよ。あの子たちおもしろいね。
影山君は大きくて一瞬怖そうだけど、勉強苦手なところとかかわいいし。日向君は文句なしにかわいい。」
二人のことを思い出して立花はクスクスと笑う。
そこで立花の母は仕事の電話が入って席を外した。
二人きりになる。
「だべ?追試までで良いから、あいつらの勉強みてやってくんない?朝と放課後に図書室行くことになってるから。
学校行くきっかけだと思ってさ。」
「うーん……プレッシャーだなぁ」
「全然身構えることないって。あいつらやる気出してるし、きっと大丈夫だよ。
それに、大地も清水も旭もお前のこと気にかけてくれてる。学校でもし困ったことがあっても俺以外にも味方がいる。」
「澤村君は優しいからいいけど、東峰君はちょっと怖いなー。
清水さんはしゃべったことないけど、すごい美人で近寄りがたい……こうちゃんと仲良いなら、良い人なんだろうけど。」
「旭は全然怖くないんだけどなー。見かけ倒しもいいとこ。むしろメンタルの弱さはみーといい勝負かも。
清水も口数は少ないけど、良い奴なんだよ。
みーとも仲良くなれると思う。
その二人に比べたら大地のほうがよっぽど腹黒いぞ。」
菅原はそう言ってケラケラと笑った。