第2章 出会い、再会。
バカバカバカ、私のバカ!
心の中で何度も自分の頭を叩く。
興味本意で歩き回った結果がこれなんだから、バチが当たったとしか思えない。
オマケに入学式早々、先輩に迷惑を掛けてしまうなんて……。
「俺も、一年」
「え?」
端的に告げられて、一瞬思考が遅れる。
「あ…あぁ、そうなんだ! よろしくね! わたし、伊瀬 桜」
慌てて返事を返しつつ、内心は信じられない思いでいっぱいだった。
だってこの前まで中学生だったなんて思えないほど凄く大人っぽいから、私と同年代だなんてビックリ。
でもこうして知り合ったからには、自己紹介ぐらいはしておかないとね。
「……?」
――って、思ったんだけど。
相手は無反応。
何かわたし、墓穴でも掘った…?
「……急いでたんだろ? 入学式」
「あっ、そうだった!!」
入学式の単語を耳にして、自分が何故急ごうとしていたのかを思い出す。
そのまま駆け出そうとしたところで、ふと足を止めた。