第2章 出会い、再会。
「ほら……」
「………………」
その手が言わんとしている意味は頭では理解している。
けれど、透き通るような緑の瞳に、煌めく金色の髪。
眉毛から目元、鼻筋から唇。
完璧と言っても過言ではないパーツ。
どこか人間離れした整った顔立ちの彼に私は目を奪われていた。
「どうした? ……手、貸せよ」
いつまでも手を取ろうとしない私に痺れを切らしたらしく、クイッと手を上下に振ってくる彼。
「……は、はい」
そこでようやく我に返り、私は恐る恐るその手を取った。
力強い手で引っ張り上げられ、地面にしっかりと足を下ろす。
……と、同時に私は“謝らなくちゃ”という想いで胸がいっぱいだった。
「大丈夫か?」
「ご、ごめんなさい!」
斜め45度。
勢いのまま頭を下げてから、目線を地面に向けつつ顔をほんの少し上向かせた。
「あの、すみません、先輩。わたし、慌ててたから……」