第2章 出会い、再会。
これから三年間。
この制服と毎日を過ごすんだよね……。
「姉ちゃん、まだ起きてないのかー!!」
「!! 今行く!」
階下から響いてきた弟の声にハッと我に返る。
そして私は手にしていた制服へと、手早く着替え始めた。
◇ ◇ ◇
はらはらと舞い散る、淡い桜の花びら。
朝の清々しい空気と柔らかく降り注ぐ太陽の光を浴びながら、私は門前に立つ。
目の前には“はばたき学園”と掲げられた校門。
「ここが今日から私が通う、はばたき学園・高等部ね」
「おはよう。新入生はそこの玄関から入って、生徒会の指示に従って――」
校門前では新入生を案内する先生。
その指示に従ってまずは玄関で受け付けを済ませてから、私は腕時計を見た。
「んー……入学式までまだ少し時間がある」
こうなると、気になるのは中身の校舎だ。