第9章 フィアーキング
『・・・お待たせー』
財閥執事の2人がわいわい言い合って、なんだかんだで和解。後は若い3人に任せるぜ、みたいな事を言い残されて私は待ち合わせ場所にやって来た。
ちなみに、待ち合わせ場所は早乙女学園の敷地内にある喫茶店の前。
月宮先生に教えてもらった化粧を気持ち軽めにして、私は二人の元に歩いた。
「、!
・・・・・・に、似合っているぞ」
「・・・♪〜。
とても可愛いね、メイクもしたんだ?」
『あー、うん。
格好に見合うようにメイクしてみようと思って。
・・・2人も着替えたんだ?』
真斗は落ち着いたブルー系を基調としていて、レンはどこか色気を醸し出しているオレンジ系の服。
・・・うーん、人気な訳だよ。
「エレがドレスコーデしてくるのに、オレ達が制服なんて無粋だろ?
それにせっかくのデートなんだし、エレにはありのままのオレを見て欲しくてね・・・」
『ありのままね・・・。
私はいつもありのままだけど。・・・てか、なんか二人とも顔赤っぽくない?』
「!・・・ふふ、鋭いね。
気にしないでくれると助かるよ」
「・・・き、っ気のせいだ///」
『???
・・・まあいいけど。それで、これからどうするの?』
「せっかくのデートなんだから、オレは雰囲気の出るバーにでも行こうかと思ってたんだけど・・・」
「心羽の事だ、そう言う・・・ムードよりも音楽を楽しめる場所の方がいいと思ってな。
それで2人で考えた結果・・・最近出来たと言う音楽カフェに行こうと決めた」
音楽カフェ。
そう言えば早乙女学園の生徒の何人かがそう言うのがあるって話してたの聞いたっけ。
名前からして、音楽を楽しめる喫茶店みたいな感じなのかな?
『音楽カフェか・・・うん、行ってみたいかも』
「そっか、じゃあ早速行こうか」
私達は早速その音楽カフェとやらに向かった。
・・・ぶっちゃけ格好から恥ずかしかったんだけど、さり気なく2人が私をフォローしてくれた。・・・うん、やっぱ人気ある訳だよ。(2回目)
・・・よく考えたら、この二人って私と出会った時より・・・丸くなった??