第9章 フィアーキング
『・・・・・・は、デート?』
「うん。
オレ達は明日から財閥の事情で明日から夏休み明けまで学校に戻って来れなくてね・・・景気づけにエレと一緒に過ごしたいと思って」
「神宮寺と一緒に、と言うのが些(いささ)か不服だが・・・たまには、な」
と、言う事らしいので私は2人とデート(と書いて思い出作りと読む)をする事になった。
そして現在、私はレンと真斗の付き人だか執事の藤川(真斗曰くじぃ)さんと円城寺さん(レン曰くジョージ)の厳しい審査(と言う名のドレスコード)を受けていた。
「・・・うむ、これならばぼっちゃまと胸を張って肩を並べて歩けるじゃろ」
「ああ、レンも文句無しに満足するだろう」
『・・・・・・・・・何故にまた●カロ・・・』
「そう言うな、似合ってるぜ?」
今度はボカ●の深海〇女の白バージョン。・・・しっかり髪飾りまで白とか・・・。あ、さすがに裸足だと色々アウトだから白のロングブーツを履いてる。
・・・ほんとマジミクちゃんごめん。
「それにしても・・・お主があのあの歌姫とはのぅ・・・」
『・・・でぃーば?』
「ディーヴァ、だ。
この間、HAYATOの番組に出ただろ。それが動画サイトで評判がいいみたいでよ、格好からしてまんま歌姫だからそう呼ばれてるんだ」
「うむ、シャイニング事務所にも日本中からあの女子は誰かと言う問い合わせが殺到しとるようじゃぞ」
な ん で す と 。
いや、え?
あれそんなに反響あったの??
私がきょとんとしてると、円城寺さんがクスリと笑った。
「・・・ふっ、そんなに変な顔をするな。
あのレンが認めた女なんだからもう少し自信を持て」
「そうじゃぞ!
我がぼっちゃまに認められたんじゃから、堂々とせんか」
『うー・・・私としてはあんまりネットで騒がれたくないのに』
「・・・解らねえな、お前さんほどの力があれば普通にCDを出してもいい線いくと思うってのに」
『・・・いや、あの・・・私としてはあんまりネットで騒がれたくないって今言った気が・・・』
「いっそのこと、我が聖川財閥の宣伝役として働いてみんか?」
「む・・・聖川よりも神宮寺だろ。
優遇されるはずだぜ?」
誰でもいいから、この財閥間のバチバチをなんとかしてください。