第8章 スイッチシンガー
『っあーもう!
ハヤトと合流したら速攻着替えるし・・・私が躍起に
ならない内に行こう!そうしよう!?』
「あっ、ちょっと待ってよ心羽!」
誰が待つか。
恥ずかしいのと羞恥心とで・・・ってどっちも同じか。
まあ、開き直る事にした。いつまでも恥ずかしがってるんじゃなにも始まんないし、ぶっちゃけ久々にハヤトに会いたいってのも本心だ。
若干躍起になりかけてる私に続くように、他のみんなも着いて来た。
・・・なんか他の生徒がチラッチラこっち見てるけど・・・こっち見てんじゃねーよ見世物じゃないから!!←ある意味見世物
学園の敷地を出て、ハヤトが待つシャイニング事務所へと徒歩で向かう。
私の隣にはトキヤ。他のメンバーは後ろでわやわや談笑してる。
『ハヤトってシャイニング事務所だったよね?』
「・・・・・・・・・・・・」
『・・・あれ、スルー?』
「、っ・・・!
あ・・・はい、先日も発表した通りに以前の事務所からシャイニング事務所に移籍しました」
『ボク、移籍するにゃー☆とか言ってたもんね。
早乙女学園から・・・徒歩で1時間の車で30分、電車で10分だったっけ。ハヤトには会いに行くって伝えてるんだよね』
「・・・ええ、伝えていますよ。
伝えたらいつもの三割増のテンションになっていましたけどね」
『あー・・・なんか想像つくかも。
LINKで一十木くんとハヤトからメッセ送られてきた時とか相手するの大変だったし』
「・・・楽しみですか、ハヤトに会うのが」
『まあそりゃ楽しみってより・・・友達だし?』
「友達・・・」
「ねえねえ、二人とも!
リンちゃんがジェラート奢ってくれるってさ。何味がいい?」
『あ、マジで?
じゃあはちみつレモン味がいいな。トキヤは何味にする?』
「・・・グレープで」
喋りながら歩いたからか、あっと言う間に駅まで来ていたらしい。・・・あれ、もう二十分も歩いてたのか。
駅は平日って言う事もあってか、通勤ラッシュやら帰宅ラッシュにはなっていなかった。
・・・まあ、それでも通行人がチラッチラ見てる事に変わりないんだけど。
シャイニング事務所まであと30分。
私達は1回休憩する事にした。
うあー、スカートだから脚スースーする・・・。