第8章 スイッチシンガー
・・・・・・・・・ああああああもう無理嫌だ全身全霊の全速力で帰りたい。
ただちにこの場から立ち去りたい!
どっかの誰かみたいにミスディレクしたい・・・!!
早乙女学園Sクラス東椰心羽。
・・・私は今、羞恥心と必死こいて激戦を繰り広げていた。
そりゃまあ、月宮先生のファッションセンスとか女子力高いのは認めるよ?
・・・認めるけど、・・・なんで。
『っっ・・・な、んでこんなにひらひらなんですか!?
私、普通の私服っぽいのだと思ったんですけど・・・!』
「あら、やーねぇ。
それじゃつまらないじゃない」
『つまらなくないですから。大体メイクはまだしもこんな格好・・・私に不釣り合いすぎます!』
むっぎゅうっ!!
『ぉぅ・・・っ!?
(あれ、何このデジャヴ)』
「っ・・・心羽ちゃん、とぉっても可愛いですっ!///」
「、四ノ宮・・・抱きしめたい気持ちは解るが・・・、いや・・・ここは褒めるところか。・・・見違えたぞ、東椰」
「うんうん!
本当に・・・なんて言うかすっごく可愛いよ!////」
『、ど・・・どうも?』
「ふふ・・・林檎さんが発狂する気持ちも解らなくないね。とてもよく似合っているよ、レディ」
「ああ・・・あれはある意味反則だろ、/////」
「・・・・・・ええ、変わりすぎて別人のようですね」
「・・・ワンダフル・・・////」
恋する乙女も恥ずかしくなるような言葉を言ってくる男子達。七海さんと渋谷さんなんて月宮先生と一緒にキャーキャー言ってる。ほら、あれが女子力だよ。
お前ら乙ゲーの攻略対象か。と言うか色んな意味で攻略されそうで怖い・・・。
私の今の格好は、例えるならそう・・・〇音ミクprojec〇m〇rai〇らっくすの骸骨楽団とリリアの衣装の水色バージョン。
うわああああ・・・ミクちゃん本当にごめんんんんんん!!
そしてなんと言う事でしょう。(裏声)
あの眠そうな目つきの悪い目が、くっきり二重に。ついこの前バッサリ切られた髪は、どこぞのキャバ嬢よろしくワックスでふわふわに。頬はどっかの漫画に居そうな桃色の丸。唇にはほんのりピンク色のリップ。
・・・鏡見た時初めてはっきり二度見したよ。、