第7章 マジカルブレイク
『ふ、・・・っくしゅ・・・っしゅんっ!
・・・っあー、なんだろ・・・誰か噂してるのかな』
あ、でも2回って悪口・・・?
・・・んー、大方一ノ瀬くんかな。←偏見
♪
『っと、LINKだ。
・・・あれ、誰だろこれ・・・』
ようやっとタップだかタッチだかに慣れてきたLINK。
アイコンを押して起動させると、そこにはunknownと言うアカウント名。プロフィール画像も背景画像も初期のまんま。
・・・エラー的なウイルスじゃないよね。
若干の不安も覚えながらもそのアカウントをタップ。
〈初めまして〉
《あ、はい。初めまして》
〈・・・覚えてるかな、前に森で君に楽譜を渡したんだけど〉
森・・・?
・・・・・・あ、もしかしてあの人・・・?
《覚えてますよー!
あの時、いつの間にやら居なくなっちゃってましたけど・・・聞いてくれました?歌》
〈うん。
聞いた。
・・・凄く、いい歌だったよ〉
《ありがとうございますm(*_ _)m》
〈・・・僕、訳ありで自由に出歩けないんだ。
だから、LINKで・・・君の歌、投稿してくれないかな?〉
出歩けない・・・?
・・・うーん、もしかして入院してるとか?
まあ、悪い人じゃなさそうだし。いっか。
《いいですよ^^
あの、入院とかしてるんですか?》
〈入院・・・。・・・うん、そんな感じかな。
ゴメンね、ワガママ言って〉
《いぇ(´ー`*)(*´ー`)いぇ。
私の歌を好きになってくれたんですから、お安い御用ですよー》
〈・・・そっか、ありがとう。
僕の事は、unknownって呼んで〉
《解りました、じゃあ私の事はgrayって呼んでください》
〈うん。
・・・本当に、ありがとう〉
《大丈夫ですよ。
ちなみに、こんな歌が聞きたいってリクエストはありますか?》
それからunknownさんにどんな歌が聞きたいのかリクエストを聞いて、色々と喋った。
不思議と会話が尽きる事なく続いて、unknownさんとはすぐに仲良くなれた。
なんで私のLINKのIDを知ってたのか知らないけど、unknownさんいい人そうだし・・・入院してるみたいだし元気になってくれたらいいなぁ。