第4章 パートナーデイズ
バタンッ
部屋について、取り敢えずシャワー室へと駆け込む。
乾燥機に入れっぱなしの私服を取り出して、濡れたワイシャツとセーターを洗濯機に放り込む。手早く操作して洗濯スタート。
腕まくりをして黒猫とともにバスルームへ。
『取り敢えず身体あっためてあげないと・・・』
熱くないようにぬるま湯よりちょっとあったかい温度のお湯を出して黒猫にかけてあげる。本当は人間用のシャンプーを使っちゃいけないんだろうけど、んな事言ってられるか。
なるべく顔にかけないようにしながら、わしゃわしゃと優しく洗っていく。
『大丈夫かいにゃんこ?』
「・・・にー」
『迷い込んじゃった・・・んだよね、一応ここペットNGだし』
「にゃ・・・」
『あ、もしかしてお腹空いてたとか』
「にゃん」
『あ、やっぱり?
野良は食べ物が一番困るよね』
「にゃあ・・・」
『さすがに他人の家に忍び込んだり生ゴミ漁りたくないよねー』←これも偏見
「ぅにー・・・」
『・・・って、もしかして人間の言葉解るの?』
「にゃー」
マジかΣ( ̄□ ̄;)!!
驚愕の事実に驚きながら、綺麗になった黒猫をバスタオルでくるんで自室に戻る。
ドライヤーを引っ張り出してベッドに腰掛け、コンセントを挿して一番弱い温風を出す。
ぶーん・・・
「ッ!?」ビクッ)
『だいじょぶだよ、乾かすだけだから。ね?』
「、・・・にぃ」
聞き分け良さすぎやしないかいにゃんこよ。
最初こそびっくりしてたものの、黒猫はしていく内に徐々に身体を私に預けてくれた。そして次第にウトウトし始める。
・・・なんだ、このにゃんこは・・・!
私は犬派なのに猫派に転派しようかな・・・?
そうこうしていく内に、黒猫のふわふわした毛並みが乾く。
・・・うん、見違えるほどだぞにゃんこよ。
『、ふあ・・・・・・。
なんか眠くなってきた・・・』
ぽふ
曲の打ち合わせしてその直後に雨に降られたからかな。
ひと騒動あったからなのか、安堵感から私もすやすや眠る黒猫と同じようにベッドに横になった。