第15章 プロミス
side 春歌
「よしっ、出来ました・・・!」
「お。どれどれ・・・・・・、・・・さっすが私の春歌っ!
これなら今回も一発合格ね♪」
「ふふ、トモちゃんにそう言われると心強いです」
「そりゃそうよ、なんたって今のところ入学してから一発合格し続けてるのは私達のペアと心羽達のペアだけだし・・・ここまできたら卒業オーディションまで一発合格よ!」
10月中旬。
私とトモちゃんは今月の課題曲を作っていました。
部屋は同室だから、今日は朝から2人で話し合いをしながらの作曲活動です。
卒業オーディションまで、残り半年。
私達早乙女学園の生徒は今月末にある学園祭の出し物の話題で大忙しです。
私達のペアと、心羽ちゃん達の仮パートナーで一緒にひとつのグループとして出し物をする事になりました。
「さて、と・・・課題曲の方は無事に終わった事だし。
そろそろ本格的に出し物を何にするか決めないとね・・・。春歌、あんたは何かしたいの決まった?」
「私は・・・みんなで楽しめるものが良いかなあ。
トモちゃんは?」
「ふっふっふ、私にしてはナイスアイディアが浮かんだわよ・・・。
執事メイドカフェとかどう!?」
「し、しつじめいどかふぇ・・・?」
「ほら、私達のグループって顔の整ったメンツばっかりでしょ?
料理もまさやんと神宮寺さん得意だし・・・紅茶に関してなら四ノ宮さんが居るし。執事が着る燕尾服とか、バーテン服も着こなせるわよ。きっと」
トモちゃんにそう言われて、ふと頭の中で彼らが執事衣装に扮した光景を思い浮かべてみる。
・・・に、似合わないはずがありません・・・!
「それ、すっごくナイスアイディアです!
きっと皆さん王子様みたいに輝けますっ」
「ふふっ、でしょ?
明日学校で昼休みにでも言ってみましょ♪」
「はいっ!
・・・あ、でも心羽ちゃんはメイドさんの格好をしてくれるでしょうか・・・?」
「うーん、まああの子も女子力低いけどれっきとした女子だしね。私達も着るんなら着てくれるでしょ」
よーし、そうと決まれば衣装考えるわよー!と意気込むトモちゃん。
学園祭まで、一ヶ月です。