第15章 プロミス
取り敢えず2回目の配信は近々やると宣言して、枠を閉じた。
・・・と言うか、みんなの反応に私のキャパシティがオーバーしかけたから。あんまり嬉しすぎて机に突っ伏するとか・・・今思えば恥ずかしいかも。
『・・・はふう、』
「ふふっ、お疲れ様♪
それでどうだったの、このちゃん。感想は?」
『・・・なんて言うか、一言で言うなら楽しかったです。
終わり方があんなでしたけど、やっぱり歌うのは好きです』
「そ。それならよかったわ♪
それにしても・・・歌い終わってからのこのちゃんてば緊張感なんて全く見えなかったからびっくりしちゃったわ」
『いや、だってコメント貰えて嬉しくて・・・緊張感より高揚感の方が勝っちゃいました』
事務所から出て、私と月宮先生はいつぞやの音楽カフェに居た。
ここだけの話・・・レンと真斗に連れて来てもらってからはちょくちょく1人で来ている。音楽を好きなだけ自由に聞けるし食事も出来る上に、ポイントカードにある程度ポイントが貯まれば音楽カフェ限定オリジナルのヘッドフォンやら服やらネットで使える音楽の無料ダウンロード出来るチケットまで貰える。
ちなみに私は今持ってるので4枚目。
もはや店員さんからは常連客扱いされている。
いつもの、と言ったら大概は把握してくれる。
事務所のレコスタで歌った感想を発言すれば、月宮先生は飲んでいたアールグレイティーの入ったティーカップを受け皿にカチャリと置いた。
「・・・ねえ、あの4人の専属になるかの話なんだけど・・・どうするの?」
『・・・なんとも言えないですね、なんてったってプロのアイドルですし・・・下手に足を引っ張りたくないのも本音です』
「そう・・・。・・・正直あの4人に取られたくはないけど、もしこのちゃんさえ良ければあの子達と肩書きなんて関係なく接してみるのはどうかしら?」
『・・・と、言いますと?』
「あの子達と・・・デートするのよッ!!」
思わずカフェラテを吹きそうになった。
・・・え、は?
デート・・・??
あまりにも突飛した月宮先生の結論にぽかんと呆気に取られる。いや、どうなればそうなる。
だがしかし哀しきかな、こう言う時の月宮先生の行動力は早乙女学園長並のレベルだ。
・・・そう、言わずもがなフラグの気配。