第15章 プロミス
と、そんなこんなで連れて来られたシャイニング事務所のレコーディングスタジオ。
・・・う、っわー・・・!
ここってあれだよね、声優さんがアフレコとかしたり歌手がCDの収録とかで・・・って、早乙女学園のレコ室と同じか。
でも、なんて言うかこっちの方が本格的な気がしないでもない。
「さーて、このちゃん。
・・・今から公開生配信するわよ!」
『・・・公開、生配信・・・???』
「そ♪
LINKに新しく追加されたアプリに、LINKCaster略してリンキャスって言うのがあるんだけど・・・機能が音声だけのラジオ配信とか動画の配信とかも出来るの」
『へえ・・・要するに、リアルタイムでいつでも何でも配信出来るんですか』
「ええ。
しかもこのリンキャス、基本的に30分しか配信出来ないんだけど・・・見てくれてる閲覧者がコインとかをその配信されてる枠に贈ると、延長出来る仕組みなの!
その枠の閲覧者が何人かも表示されるし・・・コメントとかも普通に出来るから閲覧者の感想とかリクエストとか、すぐに聞けていいわよ〜」
『・・・・・・なるほど、便利な世の中になりましたね・・・。
とどのつまり、あれですか。
実力が無ければ閲覧者もそんなに来ないし延長もされないしコメントもされないって訳ですか』
ま、そう言う事ね♪とウインク混じりに月宮先生はテキパキと音楽機器を調整し始めた。
・・・ん?・・・え、やれと??
いやまだ私やるって一言も・・・まあやってみたいけど。
そんな私の心の声が聞こえてるのかいないのか(多分聞こえてても無意味だろうけど)、月宮先生は調整を終わらせると次に自分のスマホを操作し始めた。
「・・・これでよしっ、と♪」
『??』
「今、貴女の生配信を今からするって拡散しといたわ」
『かくさん、?』
「今からGray∞Noteの生配信するからみんな来てね〜♪って、貴女のファンにメッセージを広げたのよ」
『え』
「司会は初回って事でアタシがやるから、貴女は一言喋って歌ってちょうだい?」
『・・・えええ・・・』
「だーいじょうぶ♪
貴女のLINKのIDは拡散してないから」
可愛らしいウインクを飛ばされ、ちょっぴりトゥンクした私を誰か殴ってくれないかな。