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音符のみつけ方

第2章 エンカウント


『………………(間)…………。
あ、うんよろしく』

「……おや、反応が随分と薄いね」

『キャーキャー黄色い声上げる女子力は持ってないので』

「へえ…君みたいな子は初めてだな。
どうだい、これから一緒にデートって言うのは。聖川より満足させてあげるよ?」

「神宮寺、貴様…」





神宮寺くんと聖川くんは仲が悪いみたいで。
何と言うか、現在進行系でこの二人に挟まれてる私は居心地が悪いのなんのって。

さり気なく未だに手に取られている右手をぱしりと払って、私は『え、やだ』と当然の様に断った。





「…!」

「……え、」

『あれ、何この空気。
OKするのが当たり前なの?』

「…っははは!
これは驚いたな…まさかここまでとは思っていなかったよ」

『なにが面白いのかさっぱりなんだけど。
…とにかく、私は聖川くんに誘われてるから』

「!…い、いいのか?」

『…少なくとも神宮寺くんと行くよかマシだよ。ほら、行こ?』





面白そうにクスクス笑う神宮寺くんをほっぽいて、私は聖川くんに呼びかけて歩き始めた。


何処で食べるのかと聞けば「食堂で食べよう」と言われたから食堂に向かった。





「……、そう言えば聞きそびれたな。
名前を教えてもらってもいいだろうか?」

『あ、言いそびれてた。
私は東椰心羽だよ。
好きに呼んでいいよ』

「解った。では東椰、と呼ぶ事にする」

『ん。
……っと、やっぱまだ混んでるなぁ』





お互いに名乗り終えたところでちょうど食堂に着く。

食堂内はいつもほどじゃないけど生徒達で混み合ってた。





『んー……食堂まで来といてあれだけど、やっぱ購買に行かない?』

「…そうだな、そうするとしよう」





聖川くんも察してくれたようで。
私たちはそのまま食堂を通りすぎて購買へと向かった。
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