第15章 プロミス
がちゃ・・・
『・・・・・・あのー、なんでここに居るんですかって増えてる・・・!』
「あはは、ビックリさせちゃったよね?
ここ、シャイニーさんの抜け道あるの思い出してさー」
「ったく・・・作んならもっとマシな道作れってんだよ・・・。
・・・で、こいつなのか?」
「うんっ!
さっきぼくを助けてくれた子で間違いないよ。ねっ?」
『え?
・・・あー、はい。成り行きでしたけど』
・・・な、なんだろ。
抜け道使ってまでここに来たって事は・・・あ、もしかして専用って言ったから貸し切りたいとか?
「・・・ねえ。
キミ、レコーディングルームに来たって事は歌いたくなったか曲を作りに来たんでしょ?」
『え、あ。はい。
いやでもプロの皆さんに聞かせれるような歌じゃないって言うか・・・申し訳なくなりますので1人で作りたいんですけど』
「・・・・・・構わん。歌え」
『うっわ、!?』
突如聞こえた別の声。
条件反射でビックリすると、そこにはカミュさんが居た。・・・おうふ、全員集合・・・!
さっきのミニライブの衣装の上にパーカーとかジャケットを着てるのかな。私が講堂から抜けた時はステージ衣装みたいなのを着てたし。
「ちょ、ミューちゃんいきなりそんな・・・。
えーとね、ぼく達少し確かめたい事あるからどうしても君の歌を聞きたいんだ。ダメ?」
『えええ・・・。
・・・いや、別に嫌ではないんですけど・・・』
「・・・さっき嶺二が居たのに歌ったんだろ?
だったら俺達が居ても歌えるだろ」
『・・・・・・苦情は聞きませんからね』
あ、これ私が歌わないと出てってくれない雰囲気だ。
私の歌を聞いたって何にもならないと思うんだけどなあ・・・。
そうこう考えながら、スマホを取り出して歌おうと思ってた音源を選ぶ。ちなみにこの音源、ついこの間深夜テンションで1人盛り上がってた時に思いついた。
うん、深夜テンションって怖い。
キーは少し高めだけど・・・まあ、喉痛めてないし大丈夫かな。
スマホと音楽機器を繋いで、操作すると私は本日2回目の歌合わせをするべく録音ブースへ入って行った。
先輩アイドルさん4人にそれぞれ視線を送られながらも、私はなるべく気にしないようにしてヘッドフォンを装着した。