第13章 フラグパニック
「・・・!見つけた・・・っ。
おい心羽っ、耳塞いでろ!!」
『えっ、?!』
「いいから塞げ!!」
『・・・っりょーかい!』
ッ・・・ーーーキィィイィイィィイイィイイイイイン・・・!!!
「・・・ッッ・・・!?」
「、っう・・・!!」
ぱっ
「・・・っし、今の内に逃げるぞ」
『?・・・あ、助かった・・・?
てか、砂月くん??』
「いいから来い!」
『う、うんっ』
万事休す。
これもう2人から喰べられるんじゃね?と腹を括りかけていたその時、砂月くんの声が聞こえて言われた通りに耳を塞いだ。
すると何やら耳を劈(つんざ)く・・・耳鳴り?みたいな音が響く。
その音を聞いた一十木くんとトキヤはその場に倒れた。・・・うん、南無三。
声を上げる砂月くんに理由も解らずに着いて行く。
2人から・・・と言うか多分あの4人から逃げるようにコテージを出て、そのままコテージ裏側の森へ向かった。
『っ砂月くん、あの4人放っといて大丈夫なの?』
「心配すんなら戻ってみるか?
多分お前がされた続きされるぞ」
『・・・・・・うん、放っとこうか』
「ケンメイな判断だな。
・・・今はとにかく走れ。時間稼ぎにしかなんねえけどな」
時間稼ぎ・・・?と首をかしげながらも頑張って走った。
少しして、洞窟に辿り着く。
そこには那月くんと、那月くんにぎゅーってしがみついてる来栖くんが・・・・・・って、ゑ?
「あっ、心羽ちゃん・・・!
よかったぁ・・・間に合って」
『まあ、砂月くんに助けられたから・・・。
て言うか、来栖くん・・・どしたの?』
「あ、翔ちゃんは・・・えーと・・・」
「・・・・・・っおねーちゃんっ!」
むぎゅッ
『・・・・・・・・・えええ・・・?』
「・・・はー。
ったく・・・一先ず奥行くぞ」
ますます訳が解らなくなってくる。
来栖くんは私を見るやいなや、那月くんから離れて私に抱きついてきた。まさにむぎゅーっと。
身長差的に同じくらいの来栖くんに抱きつかれながらも、私は洞窟の奥へと進む砂月くんと那月くんに着いて行った。