第2章 初めての奪還依頼
ー店の外ー
朔哉
「変わった老人だったな…。」
しかし顔が広いってのもちょっと考えないとな…。
何でかって?
さっきみたいに野次馬だらけになるからだ。
それにこの島は何度か来た事があるからな。
そんな事を考えながら歩いてる矢先に…
店主
「あら、少将さん今日は1人なの?」
店主に捕まった…。
朔哉
「ん?あぁ…今日は休暇なんだ。」
勿論そんなのは嘘だ。
店主
「そうなの。あ、そうそう!良かったらこれ持って行ってちょうだい。」
朔哉
「あ、あぁ…。いつもすまない。」
“あれ”が出回る迄は…
『海軍少将の朔哉』でいなければ一般市民を巻き込む事になりかねない。
多分…。
店主
「いいのよお礼なんて。少将さん達のお陰で助かってるのだから。」
朔哉
「いえ…。俺は特に何もしてないですよ。ガープさんのお陰です。」
店主
「あなたっていつもそうよね。」
朔哉
「?」
店主
「何でもないわ。私はあなたみたいな海兵さん嫌いじゃないわ。」
朔哉
「はぁ…。」
店主
「気にしないで。じゃあまたね。」
朔哉
「………。」
嘘をつくのはやはり苦手だ…。