第27章 真実
俺は仲間にがっちりと囲まれて守られて
俺の身体には光すら入らなかった
その姿を俺は見て、目には自然に涙が浮かんできた
本当なら、ここに居なくても仲間は俺を思ってくれていて
守っていてくれているのだ
横山「.....お前ら」
俺は俯きながら呟いた
俺が仲間を守っていたと思っていたが
本当は違っていた
偉そうに兄貴肌を吹かす俺に
仲間は何も言わずに
ずっとこんな風に守っていてくれていたんだ
俺は強くなかったのだ
仲間がいてくれたから俺は強かったんだ
仲間の思いに俺の涙は止まらなかった
いくら光が俺を襲ってきても仲間はがっちりと
俺を守り続けていた
そんな時だった
《もう、そこまでにしなさい》
突然、あの老人の声が闇に響いた
《これ以上の勝手は見逃す事は出来ない》
その言葉と同時に辺りが明るくなると同時に
俺は鏡の外に放り出されたのだ
放り出された事で
バランスを崩して倒れている俺に心配して
女が心配そうに俺を見ていた
「横君、大丈夫?」
横山「俺は?」
俺は、起きていた事が理解できずに尋ねた
「突然に立ったまま動かなくなっていたの
どんなに声をかけても、返事をしてくれなくって」
横山「そうなんか....」
俺の体験したのは夢だったのか?
俺は自分の身体を見ていた
どこも焼けた跡もなかった