第24章 罠
俺たちが、みんなの所に戻ると
心配そうに俺たちを待っていた者がいた
丸山「どうだった、場所は合っていた?」
マルは心配そうに俺の傍に掛けてきた
横山「おん、ちゃんと話せた」
安田「やったやん!」
雛は誰にも何も言わないで
ソファーに疲れたように座った
渋谷「なぁ、雛はどないしたんや?」
すばるは俺に小さい声で聞いてきた
横山「雛の女と会えたんや....」
すばるは俺の話を驚いた顔で聞いた
渋谷「死んだ奴と会えるなんてさ、何でもありやな」
すばるは意地悪そうに笑った
横山「ほんまやな」
俺は雛を心配しながら返事をした
そんな俺の前にヤスは立つと
安田「それよりさ、大倉と亮が見当たらんの?」
俺はヤスの方を向いた
渋谷「そやな、見てないな」
俺には大倉の居場所は分かっていた
眠り続けている彼女の元で過ごしているんだろう?
しかし、亮には心当たりがなかった
横山「ちょっと心配やな」
俺は考え込んだ
安田「まぁ、亮の事やから、どっかで寝てるんかもやけど」
俺は、突然 嫌な予感がした
横山「ちょっと探すか?」
俺はゆっくりと立ち上がるとマルの傍に寄って行った
横山「亮の匂いは?」
マルは黙って俺を見た
丸山「家の中には居ないようだね
でも屋敷からは亮ちゃんの気配を感じるから
外に居るのかも」
横山「なんで外なん?」
マルは、俺に両手を広げて見せた
横山「亮を一緒に探してくれるか?」
丸山「もちろん」
マルは微笑みながら答えた
屋敷の外に出た俺にマルは歩きながら話しかけた
丸山「大倉の方はいいの?」
横山「検討はついとるから、大丈夫や」
丸山「そうなんだ」
寂しそうに微笑んだ
大倉の彼女が眠り続けている事は
一部の人しか知らない
寝ている場所は俺と大倉と二人だけの秘密だった
そう、誰にも知られては、いけなかったのだ