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Dye D?〈番外編 横山〉

第20章 志向




丸山は大倉を見た


大倉「早く、横山くんを安心させてあげて欲しい…」


大倉はそう言うと、深々とマルに頭を下げたのだ


渋谷「その匂いってのは、マルしか分からんからさ

お前が動かな女は助からんやろ?」


マルは自分の手を強く握りしめた


安田「俺も、マルがなんで言わんか分からんけどさ

それで、誰も笑えんのアカンと思うで」


丸山「笑えんの?」


安田「やって、このまま彼女が居らんなったらさ

誰も笑えんやろ?」


錦戸「なるほどな、でも俺たちが助けに行けば

痛い目を見ても笑えるって事か?」


亮はヤスを見て言うと、ヤスは嬉しそうに笑った


渋谷「そやな、ヤスの言う通りや」


すばるは微笑みながら言った


村上「なぁ、マル ほんまにええん?」


マルが悲しそうに雛を見る


村上「お前も、ちゃんと分かっているんやろ?」


マルがまた俯く



村上「横は俺たちから離れんよ

彼女と一緒に俺たちとおるって」


雛はそう言うと、返事を促すかのように俺を見つめた



俺はその時に初めてマルの気持ちに気が付いた

マルは俺が女で離れて行くことに恐怖していたのだ


横山「俺は、どこにも行かん」


俺は強い口調で言った

マルは辛そうな顔をして言った


丸山「彼女の匂いだけじゃないんだよ...

他に別の匂いもするんだ」


マルの言葉に、それぞれ顔を見合わせた


横山「そいつが、連れて行った犯人やな!」


丸山「だぶん、一緒に匂うから」


渋谷「新たな敵のお出ましか?」


すばるは茶化すように言った


錦戸「おもろくなってきたな」


亮は嬉しそうに笑った


村上「さて、どうすんねん?」


雛は俺を見て言った


横山「敵を追う、マル 案内してくれ」


マルは小さく頷いくと歩き出した

それが俺たちに大きな試練を与える事など

この段階では分かるはずもなく



ただ、

助けたい一心で仲間と敵を追い詰める為に

動きだしたのだった

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