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Dye D?〈番外編 横山〉

第17章 宝物




 それからも俺は女と部屋で二人で過ごしていた

今は、女との時間を大切にしたかったのだ


何をするってわけではなく

ただ一緒に過ごしていたかったのだ


そんな時間を過ごしてる時

ドアにノックの音と同時に

勢いよくドアが開いたのだ


俺は驚いて部屋の入り口を見ると

雛が女がいる事が不味いという顔をして立っていた



横山「なんや?」


その雛の顔が面白くって俺は笑っていた


村上「いや.....」


雛はバツが悪そうに中に入って来た


村上「ちょっと、話しええか?」


雛の言葉を聞くと女は気を使うかのように立ち上がり


「私は、行くね」


俺の傍から去ろうとした


横山「お前は、ここに居れ」


俺の言葉に女は一瞬、雛の顔を見た

雛はそれに答えるかのように頷いて言った


村上「居ってもらってかまわんよ」


女は安心するかのように静かに腰を下ろしたが

不安の色が顔に見えていた




横山「で、なんや?」


俺は、雛にせかすように聞くと雛は頭をかきながら

話し始めた



村上「なぁ、俺はお前の気持ちは痛いほど分かるで

人を好きになるって苦しいのも辛いのも

でも、他の者には理解出来んねんで」



横山「あぁ、俺も分かってる」


村上「俺は今のお前の置かれてる状況の辛さは

分かってやりたいと思ってるが

他の者に八つ当たりするんは黙っとかれん」



横山「....なるほどな」


俺と雛は一歩も引かずに睨み合っていた

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