第14章 攻撃
俺はマルと離れて、ヤスと女が行った部屋に
足を進めて二階の部屋に上がり掛けた時だった
俺は突然に後ろから首から羽交い絞めにされた
「声をだすな!!!」
その相手は、俺の耳元で囁くように言う
顔の見えないが声からすると男だ
相手になすすべなく立ち尽くしていたが
一瞬の隙すら見逃すまいと俺は身体に緊張を走らせていた
「選択しろ、このまま消えるか?」
横山「消えるか....?」
俺は男をおちょくるように復唱してみせた
「女と別れろ」
横山「......」
俺はこの状態を脱する方法を無言で考えていた
俺のプライドとして、このままは許せなかった
しかし、俺が答えない事に相手はプレッシャーを
与えるかのように首に回している腕を
締め上げてきたのだ
俺の息が苦しくなってくる
しかし、相手に悟らせたくなく俺は声すら洩らさずにいた
「早く答えろ、死ぬぞ」
男は更に力を入れ始めた
横山「くっ!!!!」
俺は苦しさのあまりに声がでた時だった
丸山「遊びはそこまでにしてもらおうか?」
深紅の瞳をしたマルが男の背後を取って立っていたのだ
マルの登場に男は驚き
一瞬怯むのを俺は見逃さなかった
弛んだ腕に俺は躊躇なく牙を喰い込ませた
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
男の叫び声が嫌らしく響く