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Dye D?〈番外編 横山〉

第12章 未来




 俺は女の話しを信じられないでいた


横山「この身体から解放されると?」


「きっと、何か方法はあるはず....」


女はボソッと言った


横山「なら、気長に待ってるわ

死なへん身体やから丁度ええし」


俺は、女に笑いかけた


「必ず、見つけてくる」


女は俺を強く見た、俺は素直に頷いた



「いつか、貴方の孤独も消したい.....」


女は俺の氷の心臓の部分に手を当てると

寂しそうに言った

俺は、その手を掴むと胸から手を離させた


横山「俺は孤独じゃない」


「忘れた記憶の中に怯えているのに?」


俺の身体が動く


横山「忘れた記憶?」


「暗闇の孤独で、実は眠れないんでしょう?」


横山「.......」


俺は何も言えずにいた


そんな俺に女は無言で頬に手を添えてきて撫でた


女の手を俺はそっと手で抑えた




横山「俺は、この記憶の恐怖すら

乗り越えたるわ、必ずな」


俺は、こんな事に恐怖してる暇はないからだ

俺の言葉に女は微笑んだ


「だから私は.....」


しかし、女は言葉を飲みこんだ

俺は続きを待っていた

言ってくれるのを


しかし、女は俯いてしまった

言う気はないって事だろう


横山「おい!」


俺は強引に女を呼んだ

女は俺の声に反応して顔を上げた


それと同時に俺は自分の冷たい唇を重ねたのだ




俺は

もしこの忌まわしい身体から解放されたら

女と未来を歩ける事を願って......



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