第10章 狩り
それはその水が聖水だと直感で分かった
俺はこれで永遠の命かを終われると思った時だった
部屋に突然大きなガラスの割れる音が響き
俺は力強く突き飛ばされ
倒れ込んでる雛の上に倒れたのだ
俺は、何にが起こったか分からずにいた
そして、男の前に濡れながら立ってる
奴を目を細めて見た
俺を庇ってくれたのは女だった
「お、お前は誰や!」
男は、その立ってる女に怒鳴った
「誰に頼まれたの?」
女は厳しく男に問い詰めるように言った
その時に女の瞳が銀色に変わるのを俺は
見逃さなかった
「神のお告げがあったんだ」
男は素直に答え始めた
「まさか、教会で?」
「あぁ、お祈りの最中に綺麗な声で
吸血鬼を全滅させろって」
それを聞くと、女は大きなため息をついた
丸山「神が本当に俺らを消そうとしてる...」
マルが動揺を隠せずに言葉をだした
「そんな事はさせない」
女はキッパリと言った
大倉「しかし、現にこうして!」
大倉も動揺して女に詰め寄って行く
女は、大倉の前に人差し指をそっと立てると
「しーっ、落ち着いて、
大丈夫、神は全てに愛を注いでるから」
そう言って、マルと大倉を落ち着かせたのだ
「俺には神がついている
お前たちに俺が殺せるはずはない」
男は、突然に嬉しそうにわめき始めたのだ
女は、その男を憐れむように見つめると
「彼らにも神がついてるのよ」
そう優しい声で言うと同時に
背中から真っ白な美しい羽根を広げたのだ