第10章 狩り
それから何日か経ったが、女は現れなかった
俺たちの会話から少しづつ女の話しが消え始めた時だった
俺の棺を叩く音で俺は目覚めた
静かに棺を開けると、すばるが立っていた
横山「.....なんやどなんしたんや?」
俺は少し眠そうに言葉を出すと
すばるは強い口調で
渋谷「そろそろ限界やで?」
俺は、それだけで全て理解した
横山「ああ、今夜 狩りをしょう」
渋谷「おん」
すばるは隣の雛が寝てる棺の上に腰を下ろした
横山「俺はそれだけで、俺を起こしたと思えんが?」
俺は、ゆっくりと棺桶から出た
渋谷「お前の悪い所は、深読みし過ぎやな所や」
すばるは言うと小さく笑った
横山「そうやったら、ええんやけどな」
俺は、すばるの異様な様子を見逃さなかった
渋谷「なんか、嫌な予感がするねんなぁ」
すばるは、顔をしかめて俯いた
俺は、すばるの頭を軽く撫でた
横山「大丈夫や、俺らに敵なんておらん」
この時の、すばるの予感を信じてたら良かったのだ
俺は自分たちが死ねない身体と高を括っていた
そして
あんな危険な目に合うとは誰も思っていなかったのだ