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Dye D?〈番外編 横山〉

第1章 家族



 

 俺は意地悪気に言った


横山「お前の腹減りのスピードは我慢が

出来てないだけや」


俺は読んでいる文面から目を離さなかった





そして、この身体になった時に

人間だった頃の記憶は消えてるはずなのに


俺には忘れられない恐怖があった


闇が怖かった

少しの光もない闇が俺の心に恐怖を与える

吸血鬼なのに目の前が見えない事が

何よりも怖った



目の前が見えなくなると

身体に痛みが走る

死を予感させるのだ



そして、何よりも大きな強さを.....

あれは誰だったのだろう

俺を守ってくれた

あの大きな強さは




村上「それより、さっきから何を読んでるんや?」



村上が興味を持ちながら俺の読んでる本を

覗いて来た


俺は意地悪気にヤツをチラッと見た


村上はいつも人に気を使う

こいつがいないと俺たちは争い続きだと思う


横山「天に背いた天使の話しや」



安田「うわぁ、ホンマにアホやね、そいつはさ」


安田は直感で言ってしまうヤツだった

だがこいつの直感は恐ろし的を得てる時がある


渋谷「やけど、悪のが魅力があるって

事ちゃうんんか?」


すばるは何を考えてるか分からないが

的確にモノを言うヤツだ


丸山「悪の魅力か.....」


丸山は、俺らにいつも遠慮をしている

しかし誰よりも綺麗な心を持っている


大倉「悪の魅力って少し怖い気がするね」


大倉、物静かなヤツだ

しかし誰よりも心に深い悲しみを持っていた


錦戸「そんな分からん事を考える前に

俺らの生き方を考えた方がええんとちゃうん?」


亮は自分に真っ直ぐなヤツだ

その為に時々トラブルを起こすが

誰よりも俺らを思ってるヤツだ




俺はこの家族を何よりも大切にしている



この闇の者に生まれ変わった

俺の唯一の心の拠り所だった



そう、アイツと会うまでは

俺の心は少しも揺るがなかったのだ



あの、羽根の折れた天使に会うまでは


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