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光と闇

第12章 誰かの視線




地下のマラソンが終わり、外の空気を吸う。


ん~、久しぶりの外の気がするー


私は、背伸びをする。


すると、試験官がここ、ヌメーレ湿原について説明を始めた。


ここは、ヌメーレ湿原 通称 詐欺師のねぐらといって、二次試験会場へはここを通っていかなければならないらしい。

しかし、このヌメーレ湿原には、さまざまな生物がおり、そのほとんどが人間を欺いて、食料にしようとする貪欲な生物だというのだ。


「嘘だ!!

ソイツは、嘘をついている!」

説明中、男の声がこだました。


何やら、猿の死体を持っている。

奴の服もボロボロだ。


男の話はこうだ。

ここまで案内してきた試験官は偽物で、自分が本物であると。

おまけにハンターライセンスも奴にとられたという。


バカだろ……コイツ

そんな嘘バレバレ



ハンター試験の試験官は、ハンター協会に依頼されて来ている。


つまり、実力者だ。

そんな人物がヌメーレ湿原に生息する猿ごときにやられるとは、到底考えにくい。

よって、あの猿を持っている男こそが偽物なのだ。


所詮、猿ね…

動物にしては、上手い方だけど…

大方、あの男の方ものびたフリをしている猿なのだろう。

少し、考えれば、分かることだわ


私は、付き合ってられないと呆れた。


その時!!



ザっっ!!!!


トランプが猿2人に向かって突き刺さった。


そして、何故か私の方にもトランプが飛んできた。


私は、軽くそれを受け止める。


……相変わらず、余計なことをしてくれるわね…………

なんで、こっちにまで投げてくるのよ……


あの変態め……


犯人は、ヒソカだ。


私は、軽く殺意を覚え、ヒソカに殺気を送る。


…が、ニコッと微笑まれるだけだった。



「…なんで、アイツ、ちなみの方にまでトランプ投げてきたんだ?」

キルアが声をかけてくる。

「…さぁね」

「(なんだ?今の間…)」


ジッ

私は、慌てて辺りを見る。


ほんの僅かだが、視線を感じたのだ。


ヒソカではない…


じゃあ誰?



…………まさか…


まさか……ね


私は、思い過ごしと思うことにしたのだった。






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