第10章 結実
満天の星空の中、飛んで進んでいく機械
その機械の上でひざまずき
それを運転するドロロを抱き締めながら
恵土は泣きじゃくりながら、礼を言い続けていた…
ドロロ「礼を言うのは…
拙者の方でござる」
恵土「!」
ドロロ「拙者もまた、恵土殿にあえて…
共に日々を過ごせて、本当に幸せにござる^^」
振り返りながら言うドロロに対し
恵土「…」
あっけにとられた顔をした
ドロロ「だから恵土殿…
そのように、はみ出し者などと考えることなどない。
もし再び、そう思う時があったとしても
何度でも、連れ戻しに行くでござる。
拙者が、一緒に居たいと思っているから…
だから…
安心して、何でも言って下され^^」
恵土「ジーン)…」
その言葉に
ぽろぽろと涙を落としていく恵土…
それに関わらず、背を向けたまま言い続けるドロロ…
ドロロ「拙者たちは…
恵土殿が
昔に関わった人たちのように、拒絶などしない…
否定もしない…
はみ出し者になどは…
拙者が、決してさせない…
だから、安心して傍に…!?
どうしたでござるか!?;」
振り返りながら、「傍に」と言った直後
恵土の現状に気付いて驚いた…
恵土「うっ;ひっく;」
涙を両目から流し、それを必死に両手で拭いながら
出そうになる鼻水を必死にすすり続けていた
ドロロ「大丈夫でござるか!?;」
恵土「大丈夫…
ただ、嬉しいんだ…
本当に、凄く…;
安心して、傍に居れる…
寄り添っていいんだって…;
それで離れられてばっかりだったのが…
まるで、夢だったみたいで…
すっごく、嬉しいんだ;;;」
ドロロ「…そうでござったか…
もう…そんな不安に駆られることはないでござる…
そうなったとしても、拙者がまた
迎えに行くでござるよ^^何度でも…(微笑」
恵土「ドロロ…」
そう言い、その頬に右手を当て
左手で頭を撫でるドロロに対し…
嬉しそうに微笑みながら、涙をぬぐった…
恵土「ありがとう^^」
そして月夜に輝くのは…
互いの、心からの…
魂からの、満面の笑みだった…
ギロロ「ちゃんと前を見んかっ!!・・;」
その中、ギロロ伍長は
その前方にある木を避けさせながらツッコんでいたとか^^;