第8章 心の傷跡
そうして…
走っての競争になりましたが…
ドロロ「ルールはいたってシンプル。
乗り物を使わず、その足で東京タワーまで来て下され。
家伝いに跳んでいくことは可能。
しかし、自転車や自動車などの上に跳び移っていくのは不可でござる。
では、いざ尋常に!!」
ぱぁん!!
その音と共に、各々は走って行った…
え?何で二人が参加することを選んだかって?
そりゃ…
「優勝賞品」=「好きなもの(一個まで)」だから^^;
恵土「ん~。地理が解らん;
こうなったら、高い所に登って見よう!」
そうして…
脱力することで、動きの速度を極限まで上げ
それに加え、触れた瞬間に力を
誤差が0.001秒になるように伝えることで
相乗効果によって得られる力を最大まで上げていた。
が…
恵土「ん~。ないなぁ;
勘が確かなら…こっちだ!」
勘で本能的に確認し、そこへ向けて走って行くと…
恵土「!危ない!」
子猫が車にひかれそうになっていて、それを助けた。
子猫「にゃー」
ぺろぺろ(頬なめる)
恵土「よしよし^^」
なでなで(その頭撫でる)
そうこうしている内に…
ケロロ「わっはっはっ!お先~!^^」
恵土「!;しまった!;」
それから、走って行くこと…
30分後…
まだまだつきません;
恵土「はぁ~;
まだまだ先かぁ;
あのタワーに上れば見えるかな?
上っても見えないや;」
そう言いながら最上階まで上って
見渡すも、全く見えなかった
恵土「?
(こんな高さで荷物を運んでる人がいる。手伝おうかな?」
そう思った矢先
ぐらっ
恵土「!危ない!!」
咄嗟に、荷物の重みで落ちるように倒れそうになった人を
タワーの内部方面へ突き飛ばすも
自身の駆けつけた時の勢いだけが止め切れず…
恵土「あ…」
僅か数mmで落ちるといった時、風が後押しに吹いて…
つるっ
ひゅぅ~
恵土「わぁ~!!;
(誰か助けてぇ~!;」
左手を思わず上へ差し伸ばして、掴もうとするも掴めず
落下していった…