• テキストサイズ

奇跡 【ケロロ軍曹】

第25章 飛龍の村




全てが終わってから

一日の終わりを過ごそうとした時…


皆が眠る中

恵土だけは、違う場所で星を見つめていました…


ドロロ「…眠れないでござるか?」

恵土「!…あはは^^;」


そのある場所とは、一つの丘だった…


ドロロ「…ここで、何が?」

恵土「…ここで、始まったんだ…

もう外での数え方で言うけど

2歳~3歳の時、サバイバルみたいに
自然にいきなり放り込まれて生き抜けって試練があっただろ?」

ドロロ「頷く)こっくり」


恵土「…あの一年で、私は…

体の効率的な使い方、避け方、いなし方…


武術の

基礎の全般を、身に着けたんだ…


それが完成形になったのは、5歳の時だった…


それでも…

ここで眠っている奴がいなければ、きっと無理だったと思う…」


ドロロ「!…それとは、一体…」

恵土「2歳ながらに、熊や猪とかとは
棒きれで闘ったり、相手の攻撃を避けたりしてきた…

それでも、狼は別だった…


子供を助けてさ。

そして、その親が助けようとしてくれた…


いつだって、一緒だった…


あいつがいなきゃ、私は生き残れてなかった…


…自然の摂理も、教えてくれた…

その厳しさも、それを乗り越える方法を生み出す発想力も…


でも、死んじまった…

殺されたんだ…


子の方は、熊に殺されて…

失われた命は、蘇らないこと…


食べるために生き

それは、相手も同じだということを…


それを解ろうとしないと…

永遠に理解できないまま、終わってしまうこと…


…各々が生かされていくまで

どれほどの命が重なり合い、時を越えてきたのか…


生命という、一つの存在が

土に眠るバクテリアだとか、植物だとか…

色んなものを生かす存在にもなる……


『だとしたら、人間は傲慢だな…』と、ふと思った…


人間だけが、襲った獣を

食べようともせずに、ひたすら殺そうとするから…


その死を、与える割には

食べようともせずに、燃やしてから植えるだけ…


しかも、気持ちが悪いからって

食べずに捨てようとするものだっているほどだ…」

/ 347ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp