第20章 過去と、今と…
恵土「生きててごめんっ;
死んでなくてごめんっ;
ごめんっ;ごめんっ;;
ごめん、なさっ;
ごめんん;;」
しゃっくりをあげながら
涙をこぼし、とても苦しそうな顔をしている…
ギロロ「おい;」
恵土「そうだな…;
いい気味って笑ってたくせに;
助ける気なんて、もとよりなかったくせにっ;;
何がこの村は家族だよっ;
好き勝手に差別して
それを正当化して喜んで楽しんでるだけじゃんかっ;
どこ行っても変わらないじゃんかっ!;
自分たちさえよかったら何でもいいんだ;
自分なんか…
苦しもうが悲しもうが死のうが
どうでもいいくせにっ;;;」
天を仰ぎながら呟き、それから次々に涙が溢れ出て
その中、過去の出来事を脳裏に浮かべながら涙と共に語る
溢れ出る涙を、左手でぬぐいながら
横隔膜が痙攣するほど、激しく泣きふせながら
最後に砂浜に倒れ込むかのようにむせび泣き
砂浜にしがみつきながら、泣きふせっていた…
恵土「ホントは要らないくせにぃいいいいいいい;;;;」
クルル「こりゃもう、哀しみなんて次元越えてるな;(汗」
ドロロ「恵土殿…
(張り裂けそうな胸の鼓動を感じる…
通信機を通さなくとも
心が押し潰れそうになっているのも…
とても切なく、苦しく…
痛々しい思いが、その身を…心をも、貫いていることもっ」
涙目になりながら近付き
その泣き伏せる背を、ドロロは撫で始めた…
恵土「うっ;くっ;ううっ;」
ドロロ「恵土殿…
何も言わずとも、解るでござる。
とても痛く、苦しんできたこと…
誰にも打ち明けられず、想うが故に言えず…
たった一人で、ずっと抱え込み続け
尋常ならざる思いを、背負い続けてきた…
だからこそ、とても苦しい…
だからこそ…
誰よりも深く、考えてしまう…
誰にも、同じような思いを味あわせたくなどないから…
だからでござろう?
これほどまでに哀しみ、苦しみ続けているのは…」