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奇跡 【ケロロ軍曹】

第19章 気付き




恵土「…そうだとしても…

そうだとしても!
私なんか、選ばれる道理なんてないんだ!!


何で私なんかを選んだんだよ!!


世界は広い!外側だってあるって聞いた!

なのに、何でっ…


私なんかは、生きてる資格なんかないんだ!!

こんな力、持つ資格さえもないんだ!!


村の皆から納得もされない!

否定されるばかり!


なのに……


何で…

そんな私なんかを選んだんだよっ!!!」


睨むように、浮いた飛龍を見つめる幼い恵土…


今ここに、二人の出会いが明かされる…



飛龍『…お前が、本当に優しい子だからだ』


恵土「きっ)それを言うのなら、早苗だって」

飛龍「あいつのそれは、選ばれたいが故のものだ。

お前のように、自然と助けようとするそれじゃない。


何より…

お前は、本当に心から人の幸せを望んでいる。


誰よりも強く、優しく…

それでいながら、温かい想いを乗せながら…


世界中、ありとあらゆる銀河系を見てきた…


しかし、お前ほどの器はいなかった…


どれほどひどく、激しい苦難に遭わされたとしても

その者たちを憎まず、幸せを願う…


そのようなことを、できる人さえいなかった…


その行為だけにとらわれず

それによって人を悪いものだと決めつけず


きちんと、奥底の部分を見つめ

それごと受け入れようとする…


それは、誰しもができることではない

お前でなければ、出来ないことだ…』


恵土「…意味、解らないよ」

飛龍『今は解らなくとも、いずれ…

その貴さを、その部分と向き合ってくれる人が現れる…


決して忘れるな。

その持つ力におごらず、正しく相手に向き合うことができる。


それこそが、本当に人として大事なものなのだということを…


それを含め、それ以上に大切なものを

お前は、誰よりも多く持っているのだということを…』


恵土「ぞくっ)…!?

(白い光の凄まじさが増した?」


その呟きと共に増す

外見は全く変わらずとも


その『光の凄まじさ』の変化を感じ取り

思わず、恵土は身震いをした…

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