第18章 悪夢黎明(あくむれいめい)
それに対し…
恵土「…ドロ、ロ…」
辛うじて、声を絞り出す…
ドロロ「恵土殿(微笑」
ギロロ「無事だったか(微笑」
その変化に、嬉しそうに微笑む…
だが…
ぴっ
ばぢぢぢぢぢぢぢぢぢぢぢぢぢぢぢぢぢぢぢぢぢぢ
恵土「うっ;あああああああああああああ!!!;」
リモコンの音が響いた直後
恵土の頭の輪から電流が溢れ出て、流れ込んでいく
その苦しみに、頭を両手で抱え
身もだえしながら、逃れようとするも
逃れきれず、断末魔を上げ続ける恵土…
ギロロ「このっ!」
しゅんっ
恵土「ぐ;」
ギロロ「!!」
「これが、リモコンの役目だ。
緊急時には言わずとも、己と敵の間にいれさせる。
そして、意思が蘇りそうになれば電流で引き戻す。
お前らは、永遠に取り返せやしないのさ」
ギロロ「くっ…」
ドロロ「卑怯とは思わないのでござるか!?」
「卑怯?
世界を壊せば、そういう奴もいなくなる。
どうでもいいだろ?そんなことは(微笑」
恵土「ぐっ;あ…」
「まだ言葉を発する知能があるか」
そしてリモコンのボタンを押そうとした直後、
ドロロ「この!」
止めようと手を伸ばし、リモコンへ跳び付こうとするドロロ
しかし
本人の意思とは拘らず、恵土の体が間に入る…
どすん
互いがぶつかる
そして…
恵土「…」
咄嗟にドロロを突き飛ばす
その直後、電流が流れだした…
恵土「ぐあああああああああああああああっ!!!」
どさっ
目を瞑りながら、その凄まじさに断末魔をあげて倒れ伏せる…
恵土「ぜえ…ぜえ…ぜぇっ…」
「立て」
その言葉の直後、ふらふらになりながらも
ちゃんと恵土は立ち上がった…
そして…
「斬れ!」
その言葉通りに、斬りかかり
がきぃん!!
その刀を、ドロロは自身の小刀で防いだ…
だが…
恵土「殺、して…;」
ドロロ「!」
恵土「お願い…だから…
私を、殺して…;;」
刃を交えながらも
涙を流し、必死に恵土は懇願していた…
ドロロ「恵土殿っ…」
声を詰まらせながら、辛そうにドロロが呟く中