第18章 悪夢黎明(あくむれいめい)
林の中…
恵土「裂空斬」
ドロロ「零次元斬!!」
互いが打ち消し合い
何度もぶつかり合い続ける…
ドロロ(なんとか…
時間を稼がなくては!)
男性から遠ざかるように走りながら考え
そのドロロを走って追いかけ、攻撃し続ける恵土…
恵土「はあ…はあ…」
ドロロ「どうしたでござる?
もう疲れたでござるか?」
恵土「ほざくな」
しゅばっ
斬撃を飛ばすも
一瞬で避け、恵土へ組み付いた…
恵土「!」
ドロロ「…恵土殿、もしや…
(自我が蘇りかかっているのでは…」
恵土「離れろ!」
ばしぃん!!!
その直後、全身から力を解き放ち
再び吹き飛ばす…
ドロロ「くっ…」
ギロロ(ここだ!)
その直後、男性の持つリモコンへ撃った…
一度力を解き放たのなら、隙が出来る
そう思ったのだが…
しゅんっ
がきぃん!!
男性の前に立ちはだかり、その銃弾を斬った
ギロロ「ちっ」
木の上にいたギロロは、思わず舌打ちをする
「ふっ。このリモコンが何か気になるか?
今みせてやるよ。
おい、青いのを刺せ!」
恵土「!…」
その瞬間、刀を持つ手が震えた…
「どうした…ぱっぱと刺せ!」
その言葉の直後、体が意思とは拘らず
勝手に刺そうと動き出す…
だが…
恵土が走ることで、その足が一歩一歩近づく中
ドロロは微動だにしなかった…
恵土「!」
ドロロ「…^^」
それどころか、笑みを浮かべ
木を背にしたまま、小刀を地面へ捨て置いた…
ドロロ「…大丈夫でござるよ^^
拙者は、恵土殿を受け入れるでござる(微笑」
その言葉に、眼に光が宿り
左手でつきだそうとした刀を、右手で逸らし
刀ごと地面に突っ伏した…
恵土「はあ…はあ…」
あまりもの切迫した場面に、緊張からか息を荒らす…
そんな中…
ドロロ「恵土殿…」
その背を、ドロロは心配げにさすっていた…