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奇跡 【ケロロ軍曹】

第18章 悪夢黎明(あくむれいめい)




恵土(早苗のおかげで、多少は減った…


6歳になる頃には、村の人達全員と仲良くなり

そんなことはなくなっていた…


そうして、笑い合いながら

共に過ごすことを、初めて思い知った


こんなに楽しいとは、思いもよらなかった…


だが…

影では、そんなことはなかった…


隠れながら、やられていた…


ドロロにも皆にも…

誰にも、言わなかったけど…


ずっと、暴力は続いていたんだ…


それから、2年が過ぎた


7歳8か月の時、事件は起こった…

(村では、数え年だから8歳)


11月20日、午後3時…

燃え上がる、村長の家…


その中に取り残される、村長の孫…

私にとって、はとこの早苗を助けに走っていた…


そして…

飛龍に出会い、助けられた…


早苗を助けるために

燃えて落ちてくる柱を、庭から跳び込んで蹴飛ばした


けれど…

その時には、また上から火柱が落ちてきていて…


早苗が、私の後ろと上を見たまま固まっていたことで

私は後ろと上を
(要するに、斜め上になるように振り返って)見ると…


火柱が、眼前に迫る距離で落ちてきていた…


その時…

真っ白に包まれて、燃えていた火も消えて

全身が浮かんでいたのを、今でもはっきりと覚えている…


全員、無事だった…


そして、燃えていたはずの家もまた

その白い光によって、修復されていた…


目の前に在る飛龍…

しかし、周囲の皆には見えていない…


だが、なくなったことは解ったようで…

その白い光からか、伝承に在る飛龍の光と同じだったことで

私自身が奪ったのだと、化け物になったのだと言われた…


けれど、護るためだけに使っていた…


父上と母上を…

同じ嫌な想いから護り抜くために…


白い光が現れないように、細心の注意を払いながら…)

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